(上はクロサンジョセフ 畑と赤いトゥインゴ)
居候していたドリニー先生宅のワイン室を探検するとなにやら見慣れないボトルを発見。ラベルを読むとこれがあの噂の、使い古された言葉ながら「まぼろしのワイン クロ サンジョセフ!!!(吃驚マーク縁起物)」(ポピュラーなサンジョセフ コートドローヌとはちがいますよ)。
モナコのデュカスのレスラン、ルイ15やムージャンの有名レストランで常連になるとふるまわれることがあるらしい。
さっそくコルクを抜こうとしたらドリニー先生がすっとんできて(いつからそんなに敏捷になったの?)「それだけはよしてくれ!!! 欲しいなら 今日はお前はフリーだから 電話帳で調べて行って来れば・・」 で電話帳でしらべたら、あった!! 電話をかけたら本人がでてきて(あとで考えたらラッキーだった) すごいプロバンスなまりで(よく他人のことをいうよ)、「VAR川ぞいに山にはいって、サンジョセフ村の掲示があれば、丘に向かえ。崖の上からの落石に注意しながら、畑のどこかに赤いトゥインゴがとまっているから、そのへんででかい声で呼んでくれればわかるから」。そのとおりでしたね、落石も、ついでに枯れ木もがけの上から落ちてきた。畑から「ぬっ」とプロバンスの絵に描いたようなりっぱな百姓があらわれた。もうずっと前から知っているようなひとなつっこさと頑固さのオーラ。僕がのってきたレンタカーのメルセデスを一瞥「ひでぇ車にのってんだな・・」とため息。そこで彼の自慢のトゥインゴにのりこえて、畑のなかをひょいひょいと突っ切る、さすがに「農民車」。車はこうでなくちゃ・・。ご自宅のカーブで試飲・・なんてもんじゃない、テレビでごらんになるきどったテースティングなどをやると殴られそうだったので、あっというまに二人でよっぱらた。こんなのはテースティングというのかな。「持ってかえって良いよ」と梱包途中のケースからこちらのバッグへ、もとのケースの宛先にデュカスのお名前。
ドリニ先生宅に帰着、酔っぱらい運転? このへんでは標準的な飲酒量です。おかげで落石も気にならなかった。
ドリニ先生「でかした!! 3本あずかっておいてやるよ」とカーブに、ここの税金は高い。
かんじんのワインの味は・・ぼくの語彙はすくないのでパスします。ドリニー先生がディナーに干しタラソテー(極美味)を料理してくださって、白を空ける。うまくて、沈黙でありました。
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